まめさんと、ちいまめちゃん
なんだか前にも書いた気がするのですが、治療になるならもう一度。
ちいまめちゃんは5歳くらいの女の子です。ちいまめちゃんのおうちにはおとうさんと、おかあさんと、よく泣くいもうとがいました。
ちいまめちゃんのおとうさんはいつも帰りがおそいです。パチンコっていうのであそんで帰ってくるのです。ちいまめちゃんに、パチンコで取ったぬいぐるみやとけいをくれました。
だけど、おかあさんはおとうさんとよくケンカして泣いたりしていました。ちいまめちゃんはそのたびにおかあさんだいじょうぶ?と心配しました。ちいまめちゃんは朝起きたらおとうさんの車の中で寝ていたこともありました。おとうさんの会社の人のおくさんが、朝ごはん持ってきてくれました。
泣いているおかあさんを見て、ちいまめちゃんはかわいそうなおかあさんだと思いました。なんどもなんども思いました。
だからちいまめちゃんは、おかあさんに笑ってほしいとおもいました。ちいまめちゃんがおかあさんをげんきにするのです。
おかあさんが泣きそうになったり、ひどいめにあわないように、ちいまめちゃんはべんきょうもならいごとも、おかあさんのいうままにがんばりました。
ときどきはたかれたりびんたされたり洗濯物をなげつけられたりいえのそとにおいだされたり長い間むしされたりしたけど、それはちいまめちゃんがわるいんだからってだれにもいいませんでした。
おかあさんはわるくない、あたしがしあわせにするんだ。
ちいまめちゃんはいつもそうねがっていました。
今でもちいまめちゃんはまめさんの横にいつもいます。そうして、おかあさんが否定されないようにいつもまめさんを見ています。否定されそうになると、まめさんが気がつかないように嘘をつくのです。
まめさんがお母さんのせいで限界になって倒れて、お母さんがパニックになってヒステリーを起こして家に押しかけてきてドアドンドン、ピンポン連打して怖くても、ものすごくちいまめちゃんはまめさんを責めるのです。
まめさんは、ちいまめちゃんをどうしようか悩んでいます。ちいまめちゃんがいるから、まめさんは自分の人生が生きられなくなっていました。また、ちいまめちゃんがいるから、おかあさんもまめさんがいない人生を生きられなくなっていました。ひとりでは、お父さんとの関係を保てないのです。
まめさんは、嘘をついてしまうことを、精神科の先生に相談しようとおもいました。
続きがあれば続く